透明のマグカップを使用して、ボールの出現・消失・移動・変化をめちゃんこビジュアルに演じられるジン・ヒュン・ハン(Jin Hyung Han)の新作『OVER CLEAR』のレビューです。一言でいえば、透明のカップアンドボールが演じられるツールです。
OVER CLEAR by Jin Hyung Hanの内容物
- ギミックカップ
- クロースアップボール
- マグネットボール
- 透明ボール
- マグネットホルダー
- リフィル(約50〜100回分)
なかなか洒落た箱に入っています。



レギュラーボールもマグネットボールも見た目の違いはなく、透明ボールも綺麗で問題なし。
小袋が付いてるのも地味に嬉しい。けどカップにも袋も欲しかった感。
OVER CLEAR by Jin Hyung Hanの購入動機
インスタでAvi Yapが投稿していた動画を見て、めちゃ良いやんとなったのがきっかけ。AviはVanishing Inc.のMasterclassで教えていたArgentumを使ってより効果的に見せてますね。
Flashtrixで有名なLee Myung-joonの演技動画やJin Hyung Han本人のクラッシュダイスを用いた応用手順?もついでに載せておきます。
OVER CLEAR by Jin Hyung Hanの良い点
- 角度に強く、意外と実用的
- かなり簡単な部類
- とにかくビジュアル
販売ページには「オンラインショー、パーラー環境に最適です。」と記載されていたので、動画向けで実演する気にはなれないようなものなのかと思っていたけど、そんなことはなくリアルに実演可能なところがまず良かった。ビジュアル重視マジックにありがちな角度に弱いってこともなく、通常のカップアンドボール並の強度がある。
解説されている内容はどれも簡単で、これから初めてマジックやる人でも練習すれば十分に習得可能な難易度だと思う。まあ初めてマジックやる人向けではないが、どうしてもやりたいなら買っちゃってもいいと思う。マジックって初心者はこれから覚えましょうみたいなテンプレもある程度あるけど、「これやりてー」から入っていくのも大事だから。そしてトレーラーに騙されるまでがセット。
公式トレーラー見ればわかるけど、スライハンドでは達成困難なほど凄まじくビジュアル。Jason Latimer(ジェイソン・ラティマー)が行った透明のカップアンドボールやTCCのPure Cupにはないビジュアルさがあります。勿論、動画のようにちゃんとビジュアルに見せられるようになるためのベストなタイミングとかを掴むために練習は必要。でも自分でやってて笑っちゃうぐらいビジュアルなので、楽しくてどんどんクオリティは上げられるはず。
OVER CLEAR by Jin Hyung Hanの悪い点
- カップがアクリルで安っぽい
- 出現か消失のどちらかしか実行できない
- ちょっとした工作が必要
- 超至近距離だと厳しいかも
- 解説内容をそのまま演じる気にはなれない
まず、カップがアクリルなのでちょっと安っぽく見える。本物のガラスに見えるみたいな謳い文句だったけど、全然そんなことはなくて普通のアクリル。5000円前後なら文句は言いませんが、この金額(FUN MAGICで税込11,770円)だと高く感じる。研磨すれば変わるかも?
個人的に一番残念だと思ったのは、カップ内のボールは出現と消失のどちらかしか実行できないという点。出現用のセットアップと消失用のセットアップがあり、演技の途中で変えられない。とはいえ、消失用のセットアップではカップの上には出現させられる。逆に出現用のセットアップはカップ内にしか出現させられないので、基本的には消失用のセットアップしか使わないと思う。カップ内の出現だけならスライハンドでも何とかなるし。やりようによっては出現用と消失用の両方をダブルでセットして演技することも可能かも?その場合はギミックボールがもう1個必要になるし、想像するだけで事故るのが目に見えるので無しかな。2個使うなら演技の幅は広がりそう。
まとめるとこんな感じです。
| 出現用セットアップ | 消失用セットアップ |
| カップ内の出現 | カップ内の消失・カップ上の出現 |
ギミックは完成品が届くわけではなく、ちょっとした工作みたいな作業が必要。数秒で終わるものかと思っていたら、数分はかかるものだった。慣れてる人なら比較的すぐ終わるんだろうけど、慣れてない人や不器用な人は意外と手こずるかも?自分に合わせるとこまではあらかじめ作っておいてほしかった感。作業にはどの家庭にもだいたいあるであろうあるものが必要なのだけど、付けておいてほしかった感。出現用と消失用でカップが2個付いてくるなら文句はなかったかも。
全然実演可能とは書いたものの、流石に超至近距離だと精神衛生上良くない。テーブルを挟んだ一般的なクロースアップショーぐらいの距離なら全く問題ないけど、テーブルに奥行きがあんまりないような環境とか、観客に前のめりで凝視されるとちょっと嫌って感じ。
動画内容はボールの出現・消失・移動・変化の基本操作がレクチャーされるだけで、Jin Hyung Han氏のルーティンが解説されるわけではない。これらを使って自分なりのルーティンを考えてください的な内容になってる。例えば、普通のチョップカップルーティンを演じた後に、今度は透明のカップでやってみましょうみたいな流れで演じて、最後はボールも透明になるとか。勿論、基本操作を何度か実行するだけでも十分不思議ではあるんだけど、何かしらを足していったほうがいいと思う。
OVER CLEAR by Jin Hyung Hanのギミックは自作可能?
カップの素材に拘らなければ自作できる。カップは使い捨てのプラコップにして、ギミックもマジックショップや100円ショップ等で簡単に手に入る。カップを複数個使った手順を考えてみたいなら自作もありかと。まあちょうどいい形やサイズ感のものがあるのかは知らんけど。
アクリルでの自作は、そういうのが得意な人で専用の機材を持ってる人じゃないと厳しいんじゃないかな。素人が気軽には無理。
OVER CLEAR by Jin Hyung Hanのレビューまとめ
そんなわけで、OVER CLEAR by Jin Hyung Hanのレビューでした。
この手のビジュアル重視のマジックって全然実践的ではないThe 動画用!ってものばかりだったのである程度覚悟していたけど、角度に強くてリアルに実演可能なところは本当によかった。まあチョップカップほどはラフに演じられないので、腰を据えて演技できるような環境のある人なら買ってみてもいいのではないでしょうか。
