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【初心者パパ向け】飯盒炊爨はもう失敗しない!固形燃料ほったらかし炊飯術

飯盒炊爨

[著者情報]

この記事を書いた人

武田 ケンジ(キャンプインストラクター / ファミリーキャンプアドバイザー)

年間50回以上のキャンプを実践する3児の父。アウトドアメディア「SOTOASOBI」での連載経験を活かし、特にキャンプ初心者のお父さん向けに「家族が笑顔になる」ための実践的なテクニックを発信している。自身の数々の失敗談から生まれた「頑張りすぎないキャンプ」がモットー。

どうも、キャンプインストラクターの武田です!

分かりますよ、お父さん。「次のキャンプこそ、飯盒で炊いた旨い飯で、家族を『おっ!』と言わせたい!」んですよね。でも、昔の林間学校で焦がした記憶が蘇ってきて、不安になる気持ちも痛いほど分かります。

大丈夫です。もう火加減で悩む必要はありません。

今の時代、根性や勘に頼らなくても、科学の力で驚くほど簡単にご飯は炊けるんです。この記事では、キャンプインストラクターで3児の父である俺が、科学の力で絶対に失敗しない「固形燃料ほったらかし炊飯術」だけを、どこよりも分かりやすく解説します。

この記事を読み終えれば、あなたも次のキャンプで、家族から尊敬の眼差しを向けられる「ごはん炊きのヒーロー」になれますよ!

目次

なぜ俺たちは飯盒炊爨で失敗してきたのか?焦げ付き・芯残りの「2大原因」

まず最初にハッキリさせておきたいんですが、あなたが過去に飯盒炊爨で失敗したことがあるとしても、それはあなたのせいじゃありません。やり方が少し古かっただけなんです。

俺も昔、父親に教わった通りに焚き火でやって、見事に飯盒の底を真っ黒に焦がしました。煙たいだけでご飯は炊けず、子どもたちをがっかりさせた苦い経験があります。

多くの初心者が飯盒炊爨で失敗する原因は、突き詰めればたった2つしかありません。

  1. 水の量を間違える(勘でやってしまう)
  2. 火加減を間違える(火力が強すぎる・長すぎる)

この2つさえクリアできれば、飯盒炊爨は成功したも同然。そして現代のキャンプには、この2大原因をいとも簡単に解決してくれる、魔法のようなアイテムがあるんです。

最強の解決策はこれだ!「固形燃料」を使った“ほったらかし自動炊飯”という発明

飯盒炊爨の最大の難関は、不安定な火力を操る「火加減」です。火加減が難しい焚き火やバーナーと違い、固形燃料は燃焼時間がほぼ決まっているので、火をつければ文字通りの自動炊飯が始まります。

これはまさに、キャンプにおける発明ですよ。燃焼時間が一定の固形燃料を使うことで、火加減の調整が一切不要な「自動炊飯」が実現できるわけです。

固形燃料が燃え尽きるまでの時間(25gのもので約20〜25分)が、お米(1〜2合)を炊き上げるのに必要な加熱時間にピッタリ。つまり、火をつけて、火が消えるまで完全に放置しておくだけで、理想的な加熱が完了するんです。

もう、火の前でうちわを扇いだり、薪をくべたりする必要はありません。その時間で、子どもと遊んだり、コーヒーを淹れたりできる。これこそ、現代のファミリーキャンプのスタイルだと思いませんか?

この4ステップだけでOK!ヒーローになるための完全マニュアル

お待たせしました!ここからは、あなたがキャンプ場で迷わずに行動できるよう、具体的な手順を写真付きで解説するイメージで進めていきます。この4ステップを真似するだけで、誰でも美味しいご飯が炊けますよ。

ステップ1:準備編(計量と吸水)

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 米を研いだ後、夏場は30分、冬場は1時間、必ず水に浸してください。この「吸水」をサボると、ほぼ確実に芯の残ったご飯になります。

なぜなら、多くの人が「炊く」ことばかりに気を取られ、この地味な吸水工程を軽視しがちだからです。米の中心までしっかり水を吸わせることが、ふっくらご飯への最初の、そして最も重要なステップです。

まずはお米の計量です。多くの兵式飯盒には、内側に水の量を測るための目盛りが標準機能として備わっています。 例えば、2合炊きたいなら、お米を2合入れた後、飯盒の内側にある「2」の線まで水を注ぐだけ。計量カップがなくても、飯盒自体が計量ツールになるので非常に便利です。

お米を研いで水を合わせたら、フタをして吸水させます。この放置時間が、お米をふっくらさせるための重要な時間です。

ステップ2:炊飯編(点火と放置)

いよいよ炊飯です。ポケットコンロに固形燃料(2合なら25g〜30gが目安)をセットし、その上に飯盒を置きます。フタが浮き上がらないように、石などの重しを乗せましょう。

準備ができたら、固形燃料に火をつけるだけ。あとは火が消えるまで、完全に放置です。途中でフタを開けたくなる気持ちをぐっとこらえてください。それが成功の秘訣です。

ステップ3:蒸らし編(最後の魔法)

固形燃料の火が消えたら、火から下ろします。しかし、ここでフタを開けてはいけません!適切な蒸らし時間を設けることで、米の水分が均一になり、ふっくらとした仕上がりになります。

飯盒をタオルや軍手で包み、ひっくり返して15分ほど蒸らします。この「逆さ蒸らし」を行うことで、底に溜まりがちな水分が全体に行き渡り、ご飯がより美味しくなります。

ステップ4:完成編(感動の瞬間)

蒸らしが終わったら、いよいよ感動の瞬間です。フタを開ければ、湯気と共にご飯のいい香りが立ち上り、ツヤツヤに輝く銀シャリが現れるはずです。しゃもじで底からさっくりと混ぜて、家族によそってあげてください。「お父さんすごい!」の大合唱が聞こえてくるはずです。


📊 ほったらかし炊飯 タイムスケジュール(2合の場合)

工程時間の目安(夏場)時間の目安(冬場)ポイント
① 吸水30分60分この時間を守ることが芯を残さないコツ
② 炊飯約20〜25分約20〜25分固形燃料の火が消えるまで完全に放置
③ 蒸らし15分15分タオルに包んで逆さまにするとGood!

よくある質問と、さらに美味しくする裏ワザ

最後に、キャンプ初心者のお父さんからよく受ける質問と、慣れてきたら挑戦したい裏ワザを紹介します。

固形燃料は何グラムのものを使えばいい?

炊くお米の量によりますが、1〜2合であれば25gか30gのものが一つあれば十分です。100円ショップなどで手軽に購入できますよ。

風が強い日の対策は?

固形燃料の炎は風に弱いので、風防(ウィンドスクリーン)で囲ってあげると火力が安定します。これも安価なものが売っていますし、最悪アルミホイルで囲うだけでも効果があります。

最高のおこげを作るにはどうすればいい?

蒸らし終わった後、もう一度だけ飯盒を弱火で30秒〜1分ほど加熱すると、香ばしいおこげができます。これは少し上級編ですが、成功すると子どもたちが大喜びしますよ!

さあ、次のキャンプでヒーローになろう!

どうでしたか?飯盒炊爨が、思ったよりずっと簡単で、科学的なものだと感じていただけたのではないでしょうか。

成功に必要なのは、たった3つです。

  1. 火加減は「固形燃料」に任せる
  2. 「吸水」と「蒸らし」の時間を正確に守る
  3. 炊いている間は「信じて待つ」心

もう、昔の失敗を恐れる必要はありません。この手順書が、あなたの強力な武器になります。さあ、次のキャンプで、最高の笑顔と思い出を作ってきてください!健闘を祈ります!

まずは次のキャンプの買い物リストに「固形燃料(25g)」と「ポケットコンロ」を追加しましょう!


[参考文献リスト]

参考文献

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